救急病院はなぜ長時間待たされるのか

      2013/02/18  コメント : 0 

救急病院

前回(夜間の救急外来は受診するべきか)の話の続きです。

そもそも、緊急外来という場所自体、ほとんどの人が縁の無い世界だと思います。どういう場所か知らない人も多いでしょう。

緊急外来というのは、救急車で来るような重篤な患者さんしか受診することができないように思われている方も多いのですが、実はそうではなく。

通常の診療時間内(例えば朝の9時からお昼まで、もしくは夕方5時までなど)に一般外来で受付して受診する場合を一般外来というのに対し、それ以外の時間帯の受診は全て緊急外来です。

まぁ、この辺は病院によって多少言い方は違うかもしれませんが、基本的に時間外の診療は裏口に設置している時間外受付を通して受診する、ということになります。なので、休日や夜間など、受診時間外に受診を希望される方は、全て緊急外来での受診ということになります。


夜間に診察を受けるという機会が少ない人にとっては、夜の病院なんて患者さんも少ないし、ガラガラなんじゃないか?と思われるかもしれませんが、私が見る限りではいつも時間外受付は大混雑でした。

というのも、地域の中に24時間診療をしてくれる病院なんて限られていますし、もしも夜間にかかりつけ医を訪ねたとしても、検査が必要な場合は緊急指定の病院・・

つまり、夜間でも検査などが可能である病院に紹介状を書いて受診させるパターンが多い為、あらゆる地域から夜間、その1箇所の病院に、受診を求めて患者様が集まってくるからです。

中には緊急の方だけではなく、仕事などの都合で夜間しか受診できない、という方もいらっしゃいます。また眠れなくて安定剤が欲しいと、病院に来る方もいらっしゃいます。そんなこんなで、夜間の病院というのも意外と混雑しているわけです。

前回も言ったように、夜間の外来というのは、待機している医療スタッフは少ないので、患者様が来れば来るほど、当然ですが待ち時間が長くなります。状況によるのですが1~2時間はザラです。

しかも、夜間帯の受診は皮肉なことに、受付の順番通り受診ができるわけではなく、重篤だと思われる患者様から順番に診察することになります。

災害医療などで、多数の傷病者を重症度と緊急性で分別し、治療の優先度を決定するトリアージという方法があるのですが、ちょっと似てるところがあります。

とにかく命に関わる状況にある患者様を最優先に見るということです。いくら受付を先に行い、待合室で待っていたとしても、後から救急車の受け入れ要請があれば、先の患者様を待たせたとしても救急車を優先します。

例えば、何となくお腹が痛い人、喘息発作が出た人、眠れなくて薬が欲しい人、怪我をして血が出ている人がいたとします。

どんな順番で受付をされたとしても・・・迷わず、喘息発作の方から診察します。。呼吸ができないという、一刻を争う自体に陥っているからです。

なので、逆に言えば、なんとなくお腹が痛いんだけど・・・・でも我慢はできる方、眠れなくてお薬だけ貰いに来た・・・・でも、今じゃなくても大丈夫な方など

多少診察するのに時間がかかっても、まぁ命に別状はなさそうだな、という人は、優先的に待たされます。。診察してもらいたくて病院に行ったというのに、皮肉なものですよね。

しかも、先に診察されているのは重篤な患者さんなので、当然診察時間も短いわけはありません。軽傷の方は、その診察が一段落するまで待たなければならなくなります。それで、さらに受診できる時間が遅くなります。

もちろん、重篤な患者様を優先するというだけであって、基本的には受付順に受診できるのが普通です・・・ただし、夜間の救急病院なので、救急車が来るというのは日常茶飯事です。

私が救急外来で仕事をしていた時、夜間だけで7台の救急車を受け入れたこともありました。思い出すだけで目が回りそうでした。そんな時もありますので、どうしても救急外来を受診したい方は、基本的に待ち時間が長い、と思って頂いた方が良いかと思います。

決して軽傷だと思われる患者様を軽んじているわけではなく、差別しているわけでもないのですが・・・救急外来はやはり、救急の患者様を受け入れる場所ですので、人の命を扱う責任がある現場である以上、多少の不公平さがあり、嫌な思いをする方もいるかもしれませんが・・・仕方がないことなのかもしれません。

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