看護師と学級委員
・・・いや、別にタイトルに深い意味があるわけではないのですが
小学校とか中学校とか、高校とかもですかね?
大きな組織になると、その組織内で決め事みたいなものがあるじゃないですか?
例えばひとつの教室レベルの組織だと、例えば金魚の餌やり係とか、黒板消し係とか、牛乳係とか。
学校単位になると委員会、という名前になったりしますよね。生徒会とか、環境委員とか、体育委員とか。。
そんな感じで、ある程度大きな組織になれば、看護師の中でもある程度の統括役というか、委員が作られたりするんですよ。
もちろん新人さんとか、経験年数が短い人ではできないわけでして、ある意味その分野での責任者という立場になるわけなので、まぁある程度経験年数が上の人が行ったりすることが多いかと思います。
これは統括役を分野ごとにバラすことにより、委員になった人の責任感を強めたり
師長の目が行き届き難い分野を補佐したりする意味合いもあるわけですが
これがまた、めちゃくちゃ面倒で、私は委員会の仕事というのが本っっっっっ当に嫌いでした。
どんな委員会があったか・・・を今考えても薄っすらとしか覚えてないのですが
事故防止対策委員・・・医療事故の研究。情報を集めて解析し、同じような事故を再び起こさないようにするための対策を考え実行する
以前話したインシデントレポートを取りまとめている委員ですね。
特に私が働いていた職場は外科でしたので、特に事故が起こりやすい現場だったので事故防止対策は非常にうるさかったのを覚えています。。
記録委員・・・看護記録を統括。不定期に看護師の看護記録を調べて書き方の間違いや、誤字脱字などをチェックする
これはめちゃくちゃ大変そうでした。。一人一人の看護記録の量なんて膨大なのに、それを確認するのにすごい時間を取られるし、スタッフへの指導も大変そうでした。
電子カルテを利用しはじめてからは、電子カルテの使い方から、仕事の時間外を使って新人さんに指導しなきゃならないというなんとも割の合わない仕事でした。
褥瘡(じょくそう)委員・・・床ずれのことです。長期入院中の患者さんに起こりやすい床ずれを未然に防ぐ委員会。
栄養状態とか、身体の可動域など、色んなスケールに当てはまる方・・つまり、褥瘡(じょくそう)ができやすい方、という人を病棟ごとで委員がチェックしそれを防ぐということですね。
クッションの使い方や、マットレスの選び方などを教えてくれますし、実際にキズになった方に関してはその治療も受け持ちます。
えーとまだまだ沢山ありますが、委員会の紹介はこれくらいにしておきます。
多分、委員会の名称は、職場によって多少の違いはあるかもしれませんね。
そして私が長いこと任されていた委員会は
感染防止対策委員 でした。
名前だけはカッコイイですが、いわゆる院内感染やその広がりを防ぐための対策を考え、指導する、という委員です。
私は特に外科だったので、菌が看護師の手を介して患者から患者へ移る、ということは簡単に起こりえることだったので本当に大変でした。
正しい手洗いの指導や、消毒剤の使用方法や在庫管理、医療廃棄物の処理は、看護師の仕事と同時に日常的に行なっていたことを思い出します。
1ヶ月毎に、入院患者の院内感染率の統計を出して発表したり、時々不定期にスタッフの手のひらの菌数を測定したりといろんな事をやってましたね。
一時期、病棟内でMRSA感染症という院内感染が大流行した時はもう、全責任が私にかかってましたのでめちゃくちゃしんどかったです。。
その時は、もう委員の仕事が嫌で嫌でたまりませんでした。
とはいえ
委員会があるおかげで、看護師という仕事の質が上がったり、医療事故を未然に防いだり、新人教育が円滑に進んだりと良いことも沢山あるわけでして
日々、当たり前のように円滑に仕事ができるのも、しいては委員さん方が常に目を光らせており、我々看護師のサポートをしっかりしてくれているからになりますので、むしろ委員になっている人には感謝をするべきなんだな。
と
今になって ようやく言えることだったりします。
私自身も、委員会の仕事をしていたおかげで、やたらと感染対策に関しては知識豊かになりましたしね。
今でもその知識はしっかりと役に立っています。