看護実習のコツ

      2012/12/14  コメント : 15 

学生の指導担当として、看護学校の教員やその学生さん達と何人も関わりを持ちながらいつも感じていたことがあります。

レポートの為に実習をしている学生さんがあまりにも多すぎる。

毎日のレポートを書くための実習というか、その日その日をなんとか乗り切っていこう感が見え隠れしている

というか、隠れてなかったりしている場合も多い気がする。。

・・・いや、私は、最近の学生さんはダメだとか、積極性が無いとか言うつもりは全く無いし、実際私も学生の頃は100%レポートの為に実習していたようなものなのですが

こういった事情の背景として、最近の医療事情学校の教育方針に問題がある気がしてならないわけです。

看護学生が行う看護実習は、一定の期間毎に色んな診療科を回りながら、2年時以降となると大抵が患者様を受け持ち、その患者様の為に問題点をアセスメントし看護計画の立案、実行、結果考察等・・・という内容が中心になります。

なので、当然レポートを書くことが重要というか、その内容のほとんどであり、看護学校でもむしろそうあるべきだと学ばされる為、それ以上でも以下でもありません。

学生という立場上、医療行為が出来ないというのはもちろん承知ですが、あまりにも看護実習に様々な制約がありすぎる為、看護学生さんがうかつに手が出せず、むしろ何ができるかわからない、何もできない、という状況に陥っているような気がしてならないのです。

「担当患者様以外の方には、関われないことになっています」
「事前学習が無いことは、経験することができません」
「これは、習ったことが無いので触れません」

確かに正論です。なので自分たちができることを探しながら看護学生さんは毎日、せっせと患者様の身体を拭き、シーツを変え、環境整備に精を出します。

そして残りの時間で何をやればよいのか分からず、病棟を彷徨っている学生さんも多いわけで・・・

うーん、なんだか違う気がするのだが。。。

確かにレポートを書くことは大事です。何度も言うように、レポートの書き方を学んでいるわけですし。

でも、臨床実習って、経験する為のものじゃない?

経験をすることというのはつまり、自分の将来を決める為の材料になるわけですよ。

外科の看護が楽しかったから、将来外科の看護師を目指そうとか

産婦人科の看護にやりがいを感じたから、助産師の免許を修得してみたいとか

看護実習中でしか、現場の空気って感じられないから、やっぱり実習中の経験ってすごい大事だと思うんですよね。

そういう雰囲気を肌で感じる絶好の機会じゃないかと思うんですよ。実習中に経験したことが楽しいか楽しくないかを判断し、将来的に自分がどのような道に進みたいかを決める肥やしとなるわけですから

そんな大事な期間、レポートだけじゃなくて、現場の空気でなんかこう・・・感性を磨く事に、もっと重点を置いても良いような気がするんですよね。

看護の仕事が楽しいと思えるアンテナを伸ばしてほしいというか。。うまく言えないんですが

毎日毎日、紙切れ1枚と向い合って、身体じゃなく頭ばかりを動かすみたいでさ。確かに大事なことですが、そうなっちゃうと看護学生の実習は辛い思い出ばかりしか残らないような気がするんですよ。それじゃあまりにも学生さんが気の毒です。

そもそも、計画を立てたことしかやってはいけないという学校の方針ってどうなんだろう?確かに事前学習も無いまま経験させるのは怖い事です。失敗できないのが医療ですから・・・でも、それも実習の内容によりますよね。

じゃあ事前にまんべんなく事前学習させておけばいいじゃない?なんて思えるかもしれませんが、それも実質不可能。実習中に何が経験できるかなんてピンポイントに予測が付くわけじゃないですし。

色んな制約があるからこそ、看護学生自らが経験するチャンスを失っているように思えて仕方がなくなります。

看護学生自身も、自分たちが何もできないということが分かっている為、働いている看護師にとっては邪魔者としか見られてないんだろうな、なんて考えを持ち、ますます学生と看護師の間が遠くなります。

・・・私は誰に向かってこの文章を書いてるんだ?って感じになってきたのですが。。

せっかく看護学生さんが看護実習をしに来られるのですから、教育する側がもっと看護師という仕事のプレゼンができる環境になればいいなぁなんて思ったりするんです。

「この診療科はこんなところだ」「この科の看護師ってこんな仕事をするんだ」とか、その科ならではのあらゆるものを見て、触って、経験させ、その体験を心に刻むことが、教育する側としての勤めなんじゃないかと思うんですよ。

そして、看護学生さんは、レポートの為だけに臨床実習に行くのではなく、自分の将来の仕事を見つける為にという視点で臨床での日々を過ごすと、もっと実習が楽しくなるし、これまで以上に実習の日々が充実するようになると思いますよ。

まぁ・・・余裕があれば、ということを付け加えておくことにしますが。

すみません、看護実習のコツというタイトルだったので、実習レポートの効率的な書き方みたいな記事を期待していた人がいたかもしれませんが、全然見当違いの話になってしまいましたね。

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