病院で使用する物品はどこから?

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以前、医療器具は使い捨てという記事を書きましたが、最近使われている医療器具は、注射器やら針、手術で使用するメスまで、ほとんどがディスポーザブルタイプ、つまり使い捨てのものが主流となっています。

病院から1日に出る医療廃棄物はとてつもない量であり、エコブームのご時世では考えられないような状況なのですが、医療器具を使い捨てにすることにより、洗浄消毒などの手間は省けますし、医療器具の使い回しが原因となる感染症を確実に防ぐことができます。

そこで考えるのが

病院には、すごい沢山の医療器具のストックがあるんじゃない?

ということ。

だって、私がいた病棟だけでもおそらく1日100本以上の注射器を使用していましたし、例えば病院が3日間、いつもどおり病院として稼働するためには、少なくとも300本ほどの注射器の備蓄が必要ということですよ。これってすごいことだと思いません?どこに置くの?って感じじゃない?


果たして、病院の倉庫にはどれだけの量の医療器具がストックされているの?と考えるところなのですが、実はそうじゃないんですよね。

多くの病院では、その病院が使用・消費する物品をSPDというシステムで管理しています。

SPDとは

Supply(物品の供給)
Processing(物品の流通加工処理)
Distribution(物品の配送)

のことで

病院が使う物品を選定し、発注から在庫・払出・使用・消費・補充に至る一連の物品の流れ、取引の流れ、そしてその情報の流れを全て物品管理コンピュータ・システムを使い管理し、必要な物品を必要なだけ効率よく発注するための管理システムのことです。

日々忙しく業務に追われている医療従事者にとっては非常に効率的なありがたいシステムになります。

と言ってもですね

業者さんが毎日在庫をチェックしに来てくれて欠品を確認しながら補充するわけではなく、実際に物品を使用した時に、使用した分だけ注文し補充するというシステムになっていまして。

ちょっとうまく説明しずらいのですが

物品の箱や袋の表面には全て商品情報が入ったバーコードシールが貼られていまして、その物品を使用した際にそのシールをはがして、注文台紙に貼り付けることで物品を依頼、1日1度SPDの業者さんがその注文台紙を確認し、注文された物品を補充する という感じになります。

たぶん、このシステムは病院によって微妙に仕組みが異なるかもしれませんが、おそらくどこも似たような感じだと思います。

そして、概ね言える事は、どんなに簡略化された効率的なシステムがあっても、結局使用する側つまり医療従事者がきちんと使わないと意味が無いということですね。

この場合でいうと、看護師が物品を使用する際に決められた手順を踏まないと、このシステム自体が成り立たないということになります。

注文する方法といっても、ただ物品を使用する前にシールを特定の場所に貼り付けるというそれだけなんですけどね。

めっちゃ忙しい時はその行為すらも後回しになってしまい、あとで貼ろうーなんて思いながらとりあえず自分の手持ちのメモ帳やバインダーに貼り付けていたり、手の甲に貼り付けていたり・・・そして結局どこに行ったか分からなくなったりしてね。。

そうやって注文されなくなった物品の補充が滞りがちになり、いつの日か、あれー!注射器が1本も無いじゃーん!!という事になったりするんです。

おい!誰が注文し忘れたんだ!といつも師長が怒ってましたね。もちろんその日は、なかなかいつも通りの業務ができなくて困ります。他の病棟から借りたりして何とかその場を切り抜けたりします。

そんな事態を避けるために、病院にはそういったSPDの流れをチェックする係なんかも作られたりするわけですが、私が勤めていた場所ではなかなか改善されず、永遠の課題になったりしていました。

いずれは、さらなる技術革新によって、まったく人の手を使わずに必要なものを必要なときに必要なだけ発注、無駄なものを注文しないコスト削減を含めた管理ができるようになったら、超便利なんですけどねー。

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