採血や点滴が上達するための方法

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注射器

看護師はおおむね、「腕フェチ」な人が多いと思います。

好き嫌いというより、もはや看護師特有の職業病と言っても良いのかもしれないなんて思ったりもするのが、ついつい人の腕(主に前腕)を見て

あーこの人、ルート(血管確保、つまり点滴の針を指すこと)とりやすそうだな

 ・・・なんて思ったりするんです。

筋肉質な男性の腕を見て

たくましい腕、男らしい~素敵~(はぁと)

ではなく

うわー太い血管(はぁと) 18ゲージ(輸血用のぶっとい注射針)をガッツリ刺したい~(はぁと)(はぁと)

なんて考えたりします。。(ちょっと大げさですが・・・)

しかし、採血や点滴、つまり人の血管に針を入れるということは、当然だれしもはじめから上手なわけではありません。

特に最近では学生の間だと人体を使って注射の練習をすることはできないとのことですので、ほとんどの新人看護師は現場に出て、実践で注射を学ぶということになります。

新人看護師は4月の入社時に患者様の前に立つまではオリエンテーションが行われます。注射に関してはそこで新人同士で針の刺し合いなどを行い練習をします。ある程度慣れた後はそのあと実践という形で実際に患者さんの採血や点滴をします。

針を血管に入れるというのは意外と難しくてですね・・・筋肉注射皮下注射は特に何も考えずにできたりするんですけどね、血管というのは人によって張りとか肉付きとか、硬さとかが微妙に違うので、誰でも簡単に・・・ってわけにはいかないんですよね。

誰でも1度や2度、看護師さんに注射を失敗された経験はあると思うのですが、新人の頃は、1回1回の注射が緊張しっぱなしです。初めて人に針をさした時は、施行前から心臓がバクバクしていたのを思い出します。

年齢が若い人は、比較的血管が太く、柔らかくて確保しやすいのですが、お年を召した方は血管が脆く、破れやすいんです。

点滴をした跡の腕が、時々青あざのように青黒くなったりするのを見たことはありませんか?あれは血管が破れて血液が皮下に漏れた状態なんですよね。時間が経てば身体に吸收されて青あざは消えて無くなります。

また肉付きの良い人や脱水症状で血液の流れが極端に少ない人など、血管がどこにあるのか分かりにくい人なんかも大変です。そういう人は自分が注射しにくい人ということが分かっていたりするので、はじめからベテランナースに任せたりします。

まだ経験が浅い頃、入院患者様の採血(血液検査を行うために血を取ることですね)を行うために、一度針を刺すもうまく血管に入らず失敗し、謝ってもう一度刺させてもらうもやっぱり失敗し、さすがに3度めを失敗するのは申し訳ないので先輩ナースに交代してもらおうと、その患者様に何度も頭を下げてその場を離れようとすると

ダメ!!逃げちゃダメ!!私はいいから、頑張ってやりなさい。いつまでたっても上手にならないわよ。

と言われました。 

入院患者様への採血は、早朝から行う事が多いんですよ。その日のうちに血液検査の結果を出して、その日1日の治療計画を立てたりすることが多いので。

その患者様はほとんど寝起きの状態にもかかわらず私が成功するまで付き合ってくれました。「痛い」と声も出さず、顔にも出さず・・・。

3度めの施行でようやく採血が成功すると

「ほらーできるじゃない!やればできるんじゃん!!毎日きついと思うけどがんばんなさい!!」

と、何度も痛い思いをして自分が嫌なはずなのに、逆に励まされてしまいました。

・・・ちなみにこの患者さんは元看護師さんでした。。

嬉しかったですよーきっと一生忘れません。。

今は看護師という仕事を辞めて、注射をすることは無くなってしまったのですが、辞める前まではむしろ得意ですと言えるほどに上達し、新人看護師のフォローに付いてまわれるほどになれました。

きっとあの頃、未熟な自分を鍛えてくださった患者様が沢山いてくださったおかげで、今の自分があるのだと思います。

いや、だからといって患者様に、誰でも初めは下手くそだから我慢してね♪と言っているわけではないのですが、経験の少ない看護師は、注射1本刺すだけに、すさまじく緊張と労力で、神経をすり減らしているということです。

そこで一言声をかけていただけるのが、どれだけ救いになることかわかりません。

手技については刺せば刺すほど間違いなく上手になりますので、やはり、採血や点滴が上達する為には、とにかく実践あるのみだと思います。

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