看護学校と解剖の話

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看護師と解剖の話

学生時代、今日は解剖学の勉強をやったよーなんて言っていると、よく「解剖ってするの?」「本物の人間?」なんて聞かれたことがあります。

看護学生になろうとしている人がどうもやたら気になる話題のようですので今日はこの辺のお話です。

解剖は、医学用語でゼクゼックなどと言われます。部検、病理解剖などの呼び名でして、カルテ、クランケなどと同様、ドイツ語から由来している言葉です。

最初にこの言葉を聞いたのは学生の時だったのですが、「絶句」とばかり思っていました。

解剖でバラバラになった姿を見て

絶句・・・・( ゚д゚ ) 

みたいな。

看護学生も、もちろん解剖学の勉強は必須項目なので必ず学ぶのですが、厳密に言えば看護学生はメスを握ることはできませんので、直接切るということはしません。

私がお世話になった学校で言えば、付属学校(付属の大学病院など)の医学部の3年生が解剖の授業を受け、医学生が実際に解剖をしているところ、私達看護学生はその見学に行く、という形になります。

大学病院の地下室に解剖学教室がありまして、そこにご遺体が並べられており、人体についての勉強をさせていただきました。

そうそう、確かNHK朝の連続テレビ小説「梅ちゃん先生」でも解剖学教室のシーンがありましたね。時代背景は古いものでしたが、概ね同じ感じです。

解剖学教室はすごく特殊な空間です。なんというかまず匂いが特殊です。

解剖の匂いというのも、学校で学ぶ通常解剖や亡くなってまもなくの患者さんに行う病理解剖など、種類によって匂いが違うのでなんとも例えようもないのですが、部屋に入るだけでいわゆるホルマリンの匂いというか、薬品の匂いがプンプンしています。

ホルマリンの匂いってどんな匂い?と聞かれると・・・何も例えられないというか、知ってる人からすればホルマリンの匂い!としか言いようがないんですよねぇ。それくらい強烈です。学校の理科室の匂いをさらに濃くし、さらに刺激を加えたみたいな。・・・分かりづらいですかね。

慣れないうちは、目や鼻がキューっとなって大変でした。小一時間ほどその部屋で過ごし、部屋から出た後は病衣だけでなく、露出していた髪にまでにおいが残っていたのにはびっくりしたものです。

看護学生はメスを握ることはできないので、すでに解剖された状態のご遺体を取り囲み、解剖学の教諭や医学生にこの部位はこれであれでみたいな、レクチャーをうけるというのが実習の全容です。

実際に手袋を付けて、内蔵を触ったり、手に取ったりすることもできます。

すごく印象的だったのは煙草を吸う人の肺は真っ黒だったということです。タバコを吸い過ぎると肺が真っ黒になりますよ!なんて言いますし教科書などにも載っていたりするのですが、あれは言葉通り本当のことです。

実際に、喫煙されていた方とそうでない方の検体を見比べますと、本当にゾッとするほど違います。普通の人の肺に墨汁を塗りたくったみたいな色をしています。

禁煙外来に通う方とか、どうしてもタバコを辞めたくて困っているという方

チャンスがあれば是非、実際にこの肺を見て頂きたいです。

誰でも一気にタバコを吸いたくなくなると思うので、めっちゃ禁煙に効果的だと思いますよ。とにかく、煙草が体に悪い、というのが一目瞭然でしたね。衝撃的だったので今でもしっかり覚えています。

そうそう、実際に解剖されるご遺体に関してですが

解剖学の教育や研究に役立たせたいとご自身の体を大学に提供すると希望をされた方のご遺体を使わせていただいています。

亡くなる前に献体希望者から希望を頂き、亡くなった後にご遺体を引き取りに行くという形です。献体の条件は無条件・無報酬ということらしいです。

実際亡くなられてから、施設で防腐処理など施され、大学などの施設へ行くことになるのですが、遺骨となり遺族のもとに帰るのは普通で1~2年、長い場合は3年以上かかるそうです。

こういった方々がいてくださるお陰で、今までわからなかった病気の治療法が見つかったり、将来の医者になる人や看護師になる人が、勉強することができたりするんですね。

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